ハリルの言い訳を粉砕。鹿島・土居聖真は日本代表の「切り札」になる (2ページ目)
名のある海外組を、布陣の各所に切り貼りしているに過ぎない。ハリルホジッチの選手起用を見ていると、ついそう言いたくなる。サッカーは名前でするものではない。名前は低くても、戦術の妙、組み合わせの妙、コンビネーションの妙があれば十分に補うことができる。
「10」の力を「8」しか出せずにいる大物より、「8」の力を「8」出せる選手を起用したほうが期待は持てる。「8」が「9」に成長する可能性もある。さらに言えば、サッカーに不可欠な精神的なノリ、プラスアルファーの力が発揮されれば、「8」は「10」を超える可能性がある。
R・マドリード戦の序盤、鹿島の何人かの選手は、逃げ腰になっていた。ボールを受けても責任を回避するように、隣の選手にサッと預けた。後半以降、ほぼ全員が問題ない状態になったが、代表チームに推したくなるのは、のっけから積極的にボールを受け、"白い巨人"相手に突っかかっていくことができた選手だ。
意外だったのは、FW土居聖真(どい・しょうま)。
クラブW杯では世界の強豪相手に果敢なプレーを見せた土居聖真 鹿島と言えば、MF小笠原満男、FW金崎夢生、MF柴崎岳、DF西大伍、MF永木亮太、DF昌子源、DF植田直通等々、代表経験のある選手の名前がまず想起される。鹿島周辺ではともかく、土居の名前は全国的には決して高くない。それだけに逆に目立った。知名度の低い選手の、気後れしない果敢なプレーが目にとまった。
2 / 5