「出場機会の少ない選手のために」
ニューバランスチャンピオンシップの意義 (3ページ目)
また、阿山氏は選手育成のみにとどまらない、大会の役割についても言及する。
「もちろん、大会に出場した子どもたちの中からプロになる選手が出れば嬉しいですけど、プロを育てることだけが目標じゃない。実力の高いチームは礼儀もしっかりしていますから、一緒の宿舎に泊まった子どもたちが互いにそれを学び合ってほしいんです。私も、ここにくる選手たちには『自分のことだけを考える人間にはなるな』という話をします。自分の都合だけで動いている選手がいたらチームが成り立たない、それを大人になってやったら会社が潰れてしまうと。
さまざまな経験を通して立派に育った子どもたちが、社会人、親として活躍するというのが今回開催するような大会の醍醐味でもあります。実際にうちは毎年正月に『時之栖カップ』という大会を20年やってきて、そのときにプレーしていた子どもたちの多くが、親や監督として戻ってきてくれている。そうやって、若者の育成というのは受け継がれていくものだと思っています」
子どもたちが選手として、人間として羽ばたいていく。ニューバランスチャンピオンシップには、大会を支える人たちの大きな夢が詰まっている。
■写真提供:ニューバランス
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