最下位アビスパに痛恨ドロー。フロンターレの戦いは本当に終わったのか (3ページ目)

  • 飯尾篤史●文 text by Iio Atsushi
  • photo by AFLO

 一方、谷口は「エウソン(エウシーニョ)は攻撃に行きたい分、ポジションが甘くなるのはわかっていたので、自分がしつこくコーチングしていれば……」と悔やんだ。

 その後、川崎は遅ればせながら、空中戦の際にボランチのエドゥアルド・ネットをウェリントンにぶつけ、谷口とエドゥアルド(負傷交代のあとは、DF井川祐輔)がこぼれ球を回収した。大島は、「(エドゥアルド・)ネットがまず競るようにして、(守備の乱れは)改善されたと思う」と言った。

 だが、何かを得れば、何かを失うことになる。ボランチが相手のセンターFWに引っ張られるため、そのボランチ、エドゥアルド・ネットの相手ゴール前への飛び出しは見られなくなった。

 さらに、2失点した右サイドの守りにメスを入れるため、後半から右サイドバックにはDF武岡優斗を投入。エウシーニョを1列上げて、右サイドハーフの小林を左サイドに回したことによって、右サイドの攻撃力を低下させたしまった。小林が言う。

「前半は、右サイドから何度も崩してチャンスを作っていたので、(自身が後半から左サイドに回ったことが)ちょっともったいなかったと思います。左からでも、もっと崩せればよかったんですけど……」

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