J1序盤戦で目にとまった、今季ブレイクしそうな「4人」 (2ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

 AFCチャンピオンズリーグ(以下、ACL)を並行して戦わなければならない広島は、厚い選手層を維持することが必要条件。日本とアジアの両方でタイトルを獲得するためには、茶島のさらなる成長が欠かせない。

 クラブW杯に突如現れたシンデレラボーイは、新たなシーズンでどんな活躍を見せるのか。今季、広島の背番号25に注目したい。

 広島と同じく、ACLを並行して戦うFC東京には、今季新たにひとりのFWが加わった。阿部拓馬(ヴァンフォーレ甲府→)である。

今季FC東京に加入した阿部拓馬今季FC東京に加入した阿部拓馬 阿部の魅力は、たぐいまれな得点感覚。自らシュートまで持ち込む意識が高いだけでなく、シュートパターンも多彩だ。小さなモーションでいきなりシュートを打ったり、DFを抜き切る前にシュートを打ったりと、相手GKのタイミングを外すのが抜群にうまい。こうしたセンスは、日本人選手にはあまり見られないものだ。

 2012年まで所属していた東京ヴェルディ時代は、J2でゴールを量産(通算37ゴール)していても、「ゴールに対する執着はあるが、点も取れるし、パスも出せる。そういう選手になりたい」と話していた阿部だが、その後ドイツに渡り(2部リーグのアーレンでプレー)、よりストライカーらしくなって日本に戻ってきた印象だ。

 今季J1ではまだ1ゴール(第4節終了時)にとどまっているが、主に2トップを組むパートナー、FW前田遼一とのコンビネーションも良好。28歳と円熟期を迎えつつあるFWは、さらにゴールを重ねていくはずだ。

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