2016.04.03

シリア戦での原口元気の起用法が示すハリルホジッチ監督の狙い

  • 福田正博●解説 analysis by Fukuda Masahiro photo by Fujita Masato

 日本代表はW杯アジア2次予選最終ラウンドのアフガニスタン戦、シリア戦ともに5―0で勝利し、9月1日から始まるW杯アジア最終予選へ駒を進めた。

 これまで何度となく選手たちに「デュエル」や「野心」というキーワードを発信してきたハリルホジッチ監督は、この2試合でもこのふたつのキーワードを全面に出す選手を重用した。

不慣れなボランチで出場した原口元気 顕著だったのが、シリア戦の後半10分過ぎに負傷した山口蛍に代わって原口元気を起用したことだ。リードはわずか1点という状況で、ボランチ経験のない原口をそのまま同ポジションに投入した。ここに込められた意図を読み解くことで、ハリルホジッチ監督が目指す日本代表像が浮かび上がる。

 原口の投入が点差の開いた展開だったならば、意味合いは違うものになる。リスクを負っても大勢に影響しないため、守備の枚数を1枚減らして、攻撃に人数を増やすという狙いに過ぎない。

 たとえば、昨年9月のアウェーでのW杯アジア2次予選・アフガニスタン戦で、左FWとして先発させた原口を試合途中から右SBにしたケースなどは、これに近い。