2016.01.21

【フットサル】9連覇直後、名古屋はなぜ
エース森岡薫をクビにした?

  • 河合拓●取材・文 text by Kawai Taku  photo by AFLO

 1月9日に行なわれたFリーグのプレーオフ・ファイナルで、名古屋オーシャンズは府中アスレティックFCに6-3で勝利し、リーグ戦9連覇を達成した。

 この試合を前に、名古屋の結成当時からのメンバーであり、初代キャプテンでもある元フットサル日本代表FP(フィールドプレーヤー)北原亘が現役引退を表明していた。チームの功労者である北原のラストマッチで9連覇を達成――。ひとつの美しい物語が終わり、日本フットサル界は、「さぁ、次は10月に開催されるフットサルW杯コロンビア2016の予選を兼ねた、AFCフットサル選手権ウズベキスタン2016に切り替えよう」……と、なるはずだった。

森岡薫はFリーグで過去にMVPを4回受賞したスター選手だ 事態が急変したのは、名古屋がタイトルを獲得してから2日後のことだ。一部スポーツ新聞で、北原とともに名古屋の前身・大洋薬品/BANFF時代から主力として活躍するFP森岡薫がクラブから契約非更新を告げられた、と報じられたのだ。

 ふだんフットサルを見ないという人でも、森岡の名前は耳にしたことがあるのではないだろうか。Fリーグの初代最優秀選手に輝いた森岡は、その後も名古屋の得点源として活躍し続け、2011-12シーズンから2014-15シーズンにかけて4シーズン連続で得点王を獲得。その間にも3度のMVPと3度のベスト5に選出されるなど、数々の個人賞を受賞した。

 また、ペルー出身の日系3世だった森岡は、2012年8月に帰化が認められると、その年の10月に行なわれたフットサルW杯タイ2012を戦うフットサル日本代表に、横浜FCのFW三浦知良らとともに選出された。本大会で森岡は4試合に出場して4得点を挙げ、フットサル日本代表チーム初となるグループリーグ突破にも貢献。その金髪から「フットサル界の本田圭佑」とも呼ばれ、話題を集めた。