ファン注目。今年の高校サッカー界を占う「ニューバランスカップ」 (2ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada masaki photo by AFLO

 実際、昨年1月に行なわれた大会を振り返ってみると、どれほど参加校の顔ぶれが豪華で、しかも今年度の高校選手権にリンクするかがよく分かる。

 今年度の高校選手権に出場している高校のなかでは、市立船橋(千葉)、藤枝東(静岡)、桐光学園(神奈川)、富山第一(富山)が昨年1月の大会に参加していた。 彼らは昨年度の高校選手権に出場できなかった悔しさを、この大会をステップにして今年度の高校選手権で晴らしたわけだ。

 なかでも、昨年の大会で優勝した市立船橋(天候不良により決勝戦は中止。西武台との両校優勝)は、夏の全国高校総体で準優勝し、高校選手権でも優勝候補の筆頭格に推されるなど、今年度の活躍が目覚ましい。

 来年度もまた、ニューバランスカップの参加校のなかから、全国の頂点に立つ高校が出てきても不思議はない。それほど、2016年のニューバランスカップに参加する高校の顔ぶれは粒ぞろいだ。

 なかでも特筆しておくべきは、2015年の高円宮杯U-18プレミアリーグ(ユース年代のトップに位置づけられる全国リーグ。高校、クラブを問わず、東西各10チームがホーム・アンド・アウェーのリーグ戦を行ない、優勝を争う)に出場していた高校が2校も参加することだ。

 プレミアリーグ・イーストで7位だった流通経済大柏(千葉)と、同ウエストで9位だった履正社(大阪)である。ともに1年を通じてハイレベルな経験を積み重ねているだけに、3年生が抜けた新チームとはいえ侮れない。もし高校選手権に出場していれば優勝候補にも挙げられていたはずだけに、ニューバランスカップに出場する悔しさもあるだろうが、来年度へ向け、これが新たなスタートとなる。

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