世界的偉業!? 大宮、10年連続のギリギリ残留なるか (3ページ目)
それは、世界的に見ても、同様だ。なかなかアルディージャのような例は見当たらない。一般的には、数シーズン連続して残留争いを経験したチームは、3~4シーズン目には息切れしてしまい、結局は降格してしまうのが通例だ。
例えば、スペインの名門ベティスは、2005-2006年シーズンに14位という不本意な結果を残すと、その後も16位(2006-2007年)、14位(2007-2008年)と低迷。そして迎えた2008-2009年シーズン、ついに18位となって2部に降格した。また、イタリアのレッジーナも、中村俊輔(現横浜F・マリノス)がセルティック(スコットランド)に移籍した2005-2006年シーズンから順位を落として、19位となった2008-2009年シーズンにセリエBに落ちた(※)。
※スペイン(リーガ・エスパニョーラ)、イタリア(セリエA)ともに、1部リーグは20チームによるホーム&アウェーのリーグ戦。18位以下が2部に自動降格。
その他、イングランドやドイツなどの欧州主要リーグでも、残留争いを10年も続けてトップリーグで戦い続けているチームはない。強いて挙げるとすれば、2002-2003年シーズンにポルトガル1部リーグ(※)に昇格後、下位争いを続けているアカデミカが、アルディージャに似ているかもしれない。が、アカデミカにしても、7位(2008-2009年)、9位(2013-2014年)といったひと桁順位を経験。万年「ギリ残」のアルディージャとは違う。
※ポルトガルの1部リーグは、16チームか18チームによるホーム&アウェーのリーグ戦。通常、下位2チームが自動降格。
何はともあれ、世界の主要リーグにおいて、アルディージャの“不死鳥ぶり”は、まさに特異なこと。もし今季も、このまま無事にギリギリでJ1残留を成し遂げることができたならば、ギネスブックに申請してもいいのではないか、とさえ思ってしまう。
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