2014.09.13

小野伸二、35歳。「札幌でサッカーがまた楽しくなった」

  • 佐藤俊●文 text by Sato Shun
  • photo by Sports Nippon/Getty Images

 1998年、弱冠18歳で日本代表に選出されフランスW杯に出場した小野伸二。以来、2002年、2006年と3大会連続でW杯のピッチに立った。所属先も、Jリーグの浦和レッズを皮切りに、オランダのフェイエノールト、ドイツのボーフム、オーストラリアのウェスタン・シドニー・ワンダラーズFCなど、世界各国のクラブに在籍。国内外で活躍してきた。そして、来る9月27日に「35歳」となる"天才"は今、J2のコンサドーレ札幌で新たな挑戦を始めている――。

J2の札幌でプレイする小野伸二。 2014年7月、札幌での初陣を飾った小野。それから2カ月が経過したが、その間、チームは4連敗を喫するなどして、財前恵一監督は解任。後任には元愛媛FC監督のイヴィッツァ・バルバリッチ監督(クロアチア)が就いた。チームが大きく揺れ動く中、小野も8月の京都サンガ戦で左太もも裏を負傷。現在はリハビリに励んでいる。

「(リハビリが)思ったよりも長引いている。(復帰までは)もうちょいかなっていう感じ」

 再発すると、今度は長期離脱の可能性もある。そのため、復帰目標は9月20日のザスパクサツ群馬戦(第32節)に設定しつつも、焦らず、慎重に調整しているという。

 全国的なニュースになることが少ないだけに、小野の動向はあまり知られていないが、北海道における小野の人気と露出度は凄まじいものがある。プロ野球の日本ハムで活躍する"二刀流"大谷翔平と比べても遜色なく、練習後のサイン待ちはいまだに長蛇の列ができる。街頭で貼られている試合告知のポスターはすべて小野がメインで、試合のハーフタイムに流れるCMも小野が頻繁に登場する。負傷でスタンド観戦する本人は、その映像を見ながら苦笑いを浮かべるが、それほど小野の露出は多く、人気は高い。

「街中でファンが気軽に声をかけてくれるなど、シドニーや今までいた海外のクラブとは環境が違うけど、札幌の人は優しいし、温かい人が多い。サッカーの環境も非常に素晴らしい。練習場やクラブハウスは立派だし、試合会場はドーム。サポーターが練習や試合を見る環境もすごく整っている。気候的にも、まだ夏しか経験していないけど、本州と違って湿気がないから過ごしやすい。試合で関東や関西に行くと暑さや湿気が強烈で戸惑うことはあるけど、札幌に来て、本当に良かったと思っています」

 サッカーにおいても、札幌の若い選手たちとプレイする中で、小野は「(札幌に)来て良かった」と思うことがあるという。