浦和がけっぷちも「優勝をあきらめない理由」

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by Getty Images

 前節までの大混戦ムードはどこへやら。横浜F・マリノス(FM)が抜け出し、J1優勝へリーチをかけた。

 今季J1も残り3節となって迎えた第32節。勝ち点59で首位の横浜FMが勝利し、勝ち点を62に伸ばす一方で、同58で2位の浦和、同57で3位の広島、同56で4位の鹿島がすべて敗戦に終わった。この結果、2位との勝ち点差を4に広げた横浜FMが次節勝利すれば、最終節を残して優勝が決まるという状況になったのである。

浦和は槙野のゴールで追いつくも、槙野のオウンゴール後、川崎・大久保のゴールで突き放されて3-1で敗戦浦和は槙野のゴールで追いつくも、槙野のオウンゴール後、川崎・大久保のゴールで突き放されて3-1で敗戦 首位・横浜FMに食らいついていきたい浦和にとっては、何とも悔しい敗戦だった。

 川崎をホームに迎えた浦和は前半からボールポゼッション率で上回り、攻勢に試合を進めていた。柏木陽介が「前半はいい形が作れた」と振り返ったように、特に右サイドからの攻撃が有効に機能し、何度となくゴール前にクロスが入っていた。

 ところが、「このところ、クロスからの得点をトレーニングでやってきたが、それを生かせなかった」とペトロヴィッチ監督。逆に12分という早い時間にコーナーキックから先制した川崎は、浦和に攻められながらもカウンターでチャンスを作るという得意のパターンに持ち込んだ。

 浦和は後半早々の57分に槙野智章のゴールで同点に追いつくも、直後の59分に今度は槙野のオウンゴールで再びリードを許すと、次第に攻撃は雑なものに。指揮官も「2失点目が落ち着きをなくさせた。リスクをかけすぎ、バタバタした展開になってしまった」と嘆いた。

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