2013.08.12

絶好調の柿谷曜一朗は、ザックジャパンにどんな化学反応をもたらすか

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki

 日本代表のウルグアイ戦(8月14日/宮城)を4日後に控えたJリーグ第20節。周囲の高まる期待に応えるように、柿谷曜一朗が2ゴールの活躍でセレッソ大阪を勝利に導いた。

「(連敗していた最近の)2試合とも攻撃陣がディフェンス陣に迷惑をかけていた。もう一回信頼してもらうためにもゴールしたかった」

 そう語る柿谷は、試合開始からわずか3分でこぼれ球を押し込み、先制ゴール。前半26分には、MFシンプリシオからのパスでDFラインの背後に抜け出す得意の形から追加点を決めた。

 さらにはダメ押しとなる3点目(後半64分)も、柿谷の巧みなドリブルと正確なクロスによってもたらされた。3-0で大宮アルディージャを下したこの日の試合は、さながら「柿谷ショー」となった。

大宮アルディージャ戦で2ゴール1アシストと活躍した柿谷曜一朗。

 そんなエースストライカーの活躍に、周囲の期待はさらなる過熱を見せる。言うまでもなく、ウルグアイ戦に臨む日本代表メンバーに柿谷が名を連ねているからだ。

 しかし、現在のJリーグでひと際高い注目を集めるニュースターは、周囲の過熱ぶりをたしなめるように「Jリーグの試合は、(日本代表へのアピールではなく)セレッソのために戦う。そこはブレずにやりたい」と言い、こう話した。

「(日本代表に)選ばれたからどうこうではなく、チームが2連敗していたので、それをいい方向へいくようにしたかった。勝ててよかった」

 もちろん、日本代表を意識していないということではない。「目の前の試合のことしか考えられない」という柿谷は、連敗を止める貴重な勝利をチームにもたらしたあとは、「次はウルグアイ戦」と視線を日本代表へと移し、「短期間だけど、何か得るものがあると思う」と口にした。

 東アジアカップでは2試合で3ゴールを決め、鮮烈な代表デビューを果たした柿谷。当然、ウルグアイ戦でも同様の活躍が期待されているわけだが、今回の日本代表には東アジカップ当時との決定的な違いがある。すなわち、海外組を含めた主力組の中でプレイするということだ。

 東アジアカップは新戦力発掘に焦点を当てた、いわば”2軍戦”だった。柿谷自身、東アジアカップでは「周りが自分に合わせてくれた」と語っており、今回は状況が違うということをしっかりと認識している。