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ザッケローニ監督の采配に注目。コンフェデグループリーグ展望 (2ページ目)

  • photo by Getty Images

 前回の対戦では、ポゼッションすることはできたが、結局ゴール前の最後の局面では何もさせてもらえず、少しでもミスをすると一気にカウンターをくらって失点した。それをふまえて、今回は布陣や戦い方に変化をつけてもいいのではないかと思う。

 特に、ザッケローニ監督が守備の対応をどうするかが興味深いポイントのひとつ。前回、日本は、ボールを保持してパスをつなぐという「自分たちのサッカー」をして4点差で負けた。そのため、今回は勝つためにどうすべきかを逆算して布陣を変えるなど、相手のいいところを消して、自分たちのよさを出せるかどうかが重要ではないだろうか。

■戦術理解度が試されるイタリア戦

 次に対戦するのは、これまでW杯で4回優勝しているイタリアだ。現在のイタリア代表は、今季セリエAで優勝したユベントスの選手が主力となっており、特にDFのキエッリーニ、ボヌッチ、バルツァッリとGKブッフォンは同じユベントスなので守備の連動が非常にスムーズだ。
 
 チームの要は同じくユベントスのピルロで、彼が攻撃のタクトを握っている。ピルロの周囲にマルキージオ、モントリーボという豊富な運動量で攻守に貢献するMFが構え、前線ではバロテッリとエル・シャーラウィという、パワーとスピードを兼ね備えた若きFWがゴールを狙う。

 ポイントは司令塔のピルロをどうおさえるかで、彼を中盤で自由にしてはいけない。誰がピルロに対応するかが問題になってくるが、サイドの香川と岡崎慎司が中央にしぼって守備をしなくてはいけないシーンも出てくるだろう。同時に、トップ下の本田圭佑がピルロのマークにつくのか、ダブルボランチが前に出てピルロにプレスをかけるのか、ザッケローニ監督の判断に注目したい。

 それに加え、イタリアが4バックなのか3バックなのかで、日本の試合運びも変わってくる。実際、「戦術の国」イタリアは、昨年のユーロでも3バックと4バックを使い分けていた。4バックでも4-2-3-1と4-3-3の両方を使いこなすまさに試合巧者であり、コンフェデでも相手に合わせて試合中にシステムを変えてくる可能性は十分ある。

 また、イタリアの守備はポジショニングが非常に緻密(ちみつ)で、半歩のズレも許されないような細かさがある。精度の高いプレスをかけて、決して穴をつくらない。そんなチームに主導権を握られたときにどうするか。あらゆる局面に柔軟に対応する日本代表選手たちの「戦術理解度の高さ」に期待したい。

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