大宮加速。5連勝の要因は「1対1」の守備にあり (3ページ目)

　だからこそ、ベルデニック監督は「チームプレイだけでなく、個々の力を上げることにもフォーカスしなければならない」と話す。１対１の積み重ねで成り立っている分、誰かひとりでも手を抜くようなことがあれば、強固で鳴らすディフェンスも簡単に決壊しかねない。

　しかし、今のところ、大宮の選手が油断や慢心を見せる様子はない。ノヴァコビッチは「日本中の人たちがこの結果に驚いているだろう」と言いつつも、自戒を込めてこう語る。

「好調さだけを見るのではなく、我々は昨季Ｊ１残留を争っていたことを忘れてはいけない。現実を見ながら、日々の努力を続けなくてはいけない」
　
　無敗記録も連勝記録もいずれは止まる。だが、たったひとつの負けや引き分けで、大宮の着実な歩みまでもが止まってしまうとは考えにくい。

　今の大宮は単なる勢いだけでは片づけられない、本物の強さを身につけつつある。