【Jリーグ】名波浩の視点/チームを変貌させる「新戦力」ベスト5
巻き返しを狙う鹿島にとって、野沢拓也(写真左)の復帰は大きい。まもなく開幕するJリーグ。今季も各クラブがさらなる躍進を目指して精力的に戦力補強を行なった。なかでも、周囲の選手に好影響を与え、チームに効果的な"化学反応"をもたらす選手は誰なのか。解説者の名波浩氏が分析する――。
まずは今季、いい補強ができたチームはどこなのか。トップ3を上げるならば、柏レイソル、浦和レッズ、鹿島アントラーズだろう。
柏は、昨年の夏に右サイドバックの酒井宏樹がドイツに移籍。彼の穴を埋める人材確保が急務だったが、韓国代表のキム・チャンス(←釜山アイパーク/韓国)を獲得できた。関係者の間でも評価の高い選手で、最大の懸念材料を解消できそうなのが、何より大きい。そのうえで、FWにクレオ(←広州恒大/中国)、DFに鈴木大輔(←アルビレックス新潟)が加入。現場スタッフが欲していた選手をしっかりと得て、チームの上昇度がいちばん見込める。
同様に、浦和と鹿島も優秀な面々を補強して、チーム強化に成功した。浦和は、あらゆるポジションに即戦力となる選手を加えて、選手層の厚さはリーグ屈指となった。鹿島も、MF野沢拓也(←ヴィッセル神戸)とFWダヴィ(←ヴァンフォーレ甲府)という、願ってもない選手を獲ることができた。とりわけ、複数のチームからオファーがあったと思われるダヴィの獲得には、王座奪還への本気度がうかがえる。
第1位
MF野沢拓也
(ヴィッセル神戸→鹿島アントラーズ)
各クラブの新戦力を個別に見ていくと、チームを最も飛躍させてくれそうな存在は、鹿島の野沢拓也だろう。彼の復帰は、鹿島にとって本当に大きいと思う。
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