2013.03.01

【Jリーグ】がけっぷちの男、李忠成の思い。
「Jに来たのは後退じゃない」

  • 吉崎エイジーニョ●取材・文 text by Yoshizaki Eijinho
  • photo by HouchiShinbun/AFLO

プレミアリーグのサウサンプトンからJ1のFC東京に移籍した李忠成。Jリーグで再び代表入りを目指す“今季、J1リーグでもっとも日本代表に近い選手のひとり”

 2月14日、サウサンプトン(イングランド)からFC東京にレンタル移籍で加入した李忠成には、そんな存在意義がある。

 1月26日の国際親善マッチ日本-ラトビア戦後、アルベルト・ザッケローニ監督は李の名を口にした。記者団からの「固定傾向にある先発メンバーとそれ以外のメンバーで少し差があるのでは」という主旨の質問に対し、やんわりと反論。「こんな選手たちもいる」と複数選手を挙げたなかに李の名前があったのだ。

 そのザックジャパンの現在のレギュラー格のうち、遠藤保仁、今野泰幸は今季J2でプレイする。このため「J1で代表に近い存在」という色合いは濃くなる。

 李は、どんな思いでJリーグに復帰した今シーズンを迎えるのか。2月末の練習場に本人を訪ねた。

「実家の近くにあるチームとはいえ、戻ってきて慣れるのに時間がかかりました。時差ボケもあり、ちょっと疲れていましたし」

 28日の練習後、李は余裕のある表情でこう答えた。突然の国内復帰から2週間。開幕を前にコンディションは上がりつつある状況だ。2012-13シーズンはカップ戦でこそ出場はあったが、プレミアリーグでは出場機会を一度も得られなかった。その無念を、これまた04年の在籍時に出場機会ゼロだったFC東京で晴らそうとしている。