2012.09.29

【Jリーグ】木村和司が申す
「神戸に制裁金1000万円って、いじめじゃろか」

  • photo by Getty Images

 佐藤寿人がゴールを量産しているのは、その証かもしれんな。誰もがボールを奪ったら、常に攻撃への準備を整えている佐藤を見て、その佐藤が起点となり、抜群の動き出しからチャンスを演出するのがパターンなんだけれども、今季はチームとしていい位置でボールを奪えているから、一段と多くの得点機を作れているように思うな。加えて、ボールを奪う位置が高いから、素早いサポートも可能になった。それが、今季加入した石原直樹や、成長著しい高萩洋次郎の活躍にもつながっている。

 そんな広島にとって、唯一懸念されるのは、経験のなさや。1994年にステージ優勝しているとはいえ、もう18年前の話で、実際にJ1でのリーグ優勝の経験はないからな。これからさらにプレッシャーのかかる、ヒリヒリとした戦いが続く中で、それを乗り越える力があるかどうか。その辺がポイントになるだろうな。

 あと、余談だけど、広島で思い出すのは、前述したステージ優勝した際に、Jリーグ杯(優勝シャーレ)を落として割ってしまったこと。以来、J1リーグはもちろん、カップ戦や天皇杯でも頂点に立ったことがない。それには、あのときの"呪い"みたいなのがあるように感じてしまうのは、ワシだけじゃろか......。

 ところで、先日ヴィッセル神戸が、ナビスコカップ予選リーグの横浜F・マリノス戦(6月27日)での先発メンバーが、Jリーグ規約(第42条「最強のチームによる試合参加」)に違反したからといって、制裁金1000万円を課せられた。過去に同じようなことはあったけれども、この件に関しては、いつもおかしな話やなって思う。1000万円という多額の制裁金なんて、いじめじゃろかと思ってしまう。

※Jリーグ規約

※Jリーグ規約第42条の補足基準

 というのも、この規約については、ずっと疑問を感じてきたからのぉ。監督をしていたときは、この規約のことを気にしながらメンバーを決めたりしていたが、ほんまに納得いかんかった。だから、「この規約はおかしい」って、関係者には何度か指摘してきた。

 監督は、試合で勝つために常に頭を悩ませている。そして目前の試合に向けて、クラブの戦略やチーム状況、ケガ人や選手のコンディション、さらにスケジュールなど、さまざまなことを加味して先発メンバーを選ぶ。それが、その試合では「ベスト」なんや。それに対して、Jリーグが文句を言ったり、口を挟んだりする権利はないと思うんだけどな。