【Jリーグ】得点数1位でも16位。ガンバ大阪が降格圏にいる「不思議」

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by Akihiro Sugimoto/AFLO SPORT

シーズン途中からG大阪に加入し、ゴールを量産しているレアンドロシーズン途中からG大阪に加入し、ゴールを量産しているレアンドロ 今季のJ1も先週末に第26節が終了し、残るは8節。大混戦が続くだけに、ここから先の1試合1試合が、各クラブの順位を決定づける重要な試合となる。

 ここまでの順位表を見てみると、最下位の札幌が勝ち点10で大きく遅れているのを除けば、首位広島の勝ち点50から17位新潟の勝ち点26まで、17クラブがわずかの差でひしめき合っている。

 象徴的な存在は7位柏(勝ち点39)で、4位磐田(勝ち点42)とも11位川崎(勝ち点36)とも、勝ち点差はわずかに3。ひとつの試合結果が、大きく順位を上下させる状況にある。

 と同時に、稀(まれ)に見る混戦にあっては、勝ち点とともに順位決定の重要なカギを握るのが、「得失点差(総得点から総失点を引いたもの)」である。というのも、勝ち点で並んだ場合は、これで順位が決められることになっているからだ。つまり、各クラブは勝ち点を稼ぐことはもちろんだが、「いかに得点を増やし、失点を減らすか」もまた、順位を上げるためには必要な要素となるのである。

 ただし、得点が多く失点が少なければ、それだけ勝つ可能性も高くなり、勝ち点が多くなるというのは当然の理屈。結果として、得失点差と勝ち点は、"おおむね"連動したものとなる。実際、首位の広島は得失点差でも+22という18クラブ中トップの数字を残しており、一方で札幌は得失点差においても-49と、断然の最下位にある。

 ところが、である。この得失点差を巡って、今季のJ1では不思議な現象が起きている。なんと現在16位に沈むG大阪が、得失点差で+1という数字を残しているのだ。

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