2012.07.07

【日本代表】香川真司に学ぶ、日本人アタッカーに必要な能力

  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

 この守備ブロックの隙間に入っていくタイミング、コースを切られたときにスッと動き直すタイミングも重要になる。ただし、この動き直しがトップスピードになってしまうと、トラップでミスが生じやすい。だから、そこまでスピードを上げないで、正確なボールコントロールを心がけなくてはいけない。そして、最終的な突破のところ、つまりゴールに向かう時はスピードアップしてフィニッシュまでもっていく。

 香川は、どうやって相手に接触せずにボールを受けて勝負をするかを常に考えていると思う。DFに接触しないでボールを受けて、そのまま突破する。サイドから中に入ってくれば、ゴールへの視野も確保できるし、相手の守備陣形がよく見えるのでいいポジションを取りやすい。

 先日のW杯最終予選のオマーン戦やヨルダン戦では2列目のポジションチェンジも多かった。特に中央とサイド。本田が左に流れて、香川が中央に入ることが多かった。このとき、右の岡崎はやや中に入ってゴールを狙うセカンドストライカーの役割を果たし、ワントップの前田遼一と変則的な2トップになっていた。

 香川にしても本田にしても、どんな状況になっても落ち着いているし、苦しい状況でも平常心でいられる。それは自信があるということ。自信というのは経験から来るものだが、そういう意味でも、今の日本代表は非常に高い経験値を持った選手たちが集まっているといえるだろう。

 だから、選手は堂々としているし、たくましさ、強さを感じる。その中でとくに2列目のアタッカー陣が豊富になってきており、ここに誰を起用すべきかで論争になること自体、今まではありえなかったことだろう。それは贅沢な悩みと言うべきことで、それだけの選手層になってきているということは、日本サッカーがこの20年で成長を遂げてきていることを表していると思う。

関連記事