【Jリーグ】浮上できない理由。ガンバ大阪が抱える二律背反

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by Yamazoe Toshio

ザックジャパンで活躍する遠藤もガンバでは苦戦が続いているザックジャパンで活躍する遠藤もガンバでは苦戦が続いている 現在の順位を知らない人が試合を見ていたら、G大阪がJ2降格圏にいるチームだとは、きっと思わなかったに違いない。

 それほど、G大阪の出来は悪くなかった。J1第17節、FC東京対G大阪戦のことである。

 率直に言えば、悪くなかった、という表現さえ控え目なくらいかもしれない。DFラインからパスをつないで攻撃を組み立てる、"ガンバらしさ"は存分に出ていたし、事実、FC東京よりも多くのチャンスを作っていた。

 しかし、結果は3-2でFC東京の勝利。これで2連敗となったG大阪は、16位からさらに順位を落とし、ブービーの17位に転落した。

 シーズン途中からその任に就くも、チームを低迷から救い出せない松波正信・G大阪監督が、苦悩を口にする。

「あんなに簡単に失点すると、追いつくのにパワーがいる。守備のバランスを取ったなかで攻撃できないと、結果(勝ち点)を取っていけない」

 指揮官が嘆くのも無理はない。G大阪は前節の柏戦で、試合開始から20分間で3失点。その後、前半のうちに2点を返したが、逆転を狙って前に出た後半に失点を重ね、2-6と大敗を喫していた。

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