【Jリーグ】最大の特長はサイド攻撃。
日本人得点王を輩出し続けるジュビロ磐田の伝統
フォーメーション進化論 vol.13森下仁志監督のもと、新たなスタートを切ったジュビロ磐田
97年、99年、02年にリーグ優勝するなど黄金期を築いたサッカー王国・静岡のクラブ、ジュビロ磐田。近年獲得したタイトルには2010年のナビスコカップがある。
磐田は、中山雅史、高原直泰、前田遼一と、日本人得点王を輩出し続けているクラブでもある。
ひとつの時代を築いたクラブであり、真面目な性格で戦術理解度の高い、つまり頭のいい選手が多いイメージが強い。また、そういう選手を好む、クラブとしての方針もあるのだと思う。
昨年、山田大記、小林裕紀、金園英学とレベルの高い大卒選手を獲得し、いい補強ができていた。名波浩、服部年宏、藤田俊哉ら、大学ナンバーワンと言われる選手を集めて、リーグで結果を出してきたクラブなので、彼らにもさらなる活躍を見せてほしいところだ。
山田はもともと磐田のジュニアユース出身で、小林は東京ヴェルディユース出身という経歴を持っており、その後、一度大学を経験してからJリーガーになる「日本独特」とでも言うべきコースを進んできた選手だが、今後、こうした選手は増えていくのかもしれない。
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著者プロフィール
福田正博 (ふくだ・まさひろ)
1966年12月27日生まれ。神奈川県出身。中央大学卒業後、1989年に三菱(現浦和レッズ)に入団。Jリーグスタート時から浦和の中心選手として活躍した「ミスター・レッズ」。1995年に50試合で32ゴールを挙げ、日本人初のJリーグ得点王。Jリーグ通算228試合、93得点。日本代表では、45試合で9ゴールを記録。2002年に現役引退後、解説者として各種メディアで活動。2008~10年は浦和のコーチも務めている。