2012.03.26

【Jリーグ】鹿島・ジョルジーニョ監督
「短期的にすべてがうまくいくことはない」

  • 小室功●文 text by Komuro Isao
  • photo by AFLO

2012年シーズン序盤戦。新監督の明暗(1)

指揮官として、14年ぶりに古巣の鹿島に戻ってきたジョルジーニョ監督。リーグ戦序盤は苦しい戦いが続いている。 ジョルジーニョが監督として鹿島に戻ってくる――。このビッグニュースに鹿島のサポーターは心躍らせ、Jリーグにかかわるすべての人たちも大きな関心を寄せていたに違いない。

 鹿島に在籍した1995年からの4年間で、Jリーグ初制覇をはじめ、4つのタイトル獲得に貢献したジョルジーニョ。監督就任の際には、「皆さんから熱烈な歓迎を受け、とても感激している。ここで過ごした選手時代以上の成果をあげ、1年でも長く指揮を執りたい。鹿島は常に優勝を争うチーム。2位や3位で満足せず、Jリーグの主役でいることが重要だ」と、力強く所信表明した。

 現在47歳。まだまだ体が動くとあって、選手とともに汗をかき、ボールを蹴る。ピッチ内外で選手たちとも積極的に意見交換する姿が見られ、いい雰囲気の中でチーム作りは進められていった。

 そんなジョルジーニョ監督が目指すサッカーの肝とは何か。
「ボールをポゼッションし、攻撃的に戦いたいと思うが、攻撃的であればいいわけじゃない。試合の流れをしっかりと読んで、守るべきときは守る。攻守両面でバランスがとれていることが大切だ。伝統の4-4-2がベースになるが、対戦相手や状況によって4-3-3も考えられるだろう。今いる選手の特徴を最大限に生かしながら、もっともいいバランスを見つけたい」

 チームに新たな刺激を与えるべく、中盤を従来のボックス型からダイヤモンド型に変更するなど、ワンランクアップするための試行錯誤も繰り返された。その結果、開幕までの準備期間で、新生・鹿島の輪郭が少しずつ見え始め、細部の課題を残しつつも、周囲の期待は高まるばかりだった。

 ところが、ふたを開けてみれば、開幕3連敗とクラブ史上最悪のスタート。受け入れ難い現実に指揮官の表情も険しい。チャンスがないわけではないが、決め手を欠き、よもやの3試合ノーゴール。勝利を手繰り寄せられない最大の原因はそこにある。