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サッカー日本代表、ひさびさの4バックは機能したか? 3バックでも4バックでもアジアカップへ残る不安 (3ページ目)

  • 中山 淳●取材・文 text by Atsushi Nakayama

【どちらの布陣も問題を残したまま】

 その経緯を振り返れば、残念ながら、今回のニュージーランド戦で4-2-3-1を試したことは、タイミングとしてはよくなかったと言わざるを得ない。

 ベイズリー監督が振り返ったように、自陣で「5-4」のブロックを敷くチームにとっては、日本の両WBがサイドに張って幅を取り、3-2-5のような陣形で向かって来られるほうが、守備ブロックのコンパクトさを保ちにくいからだ。

「よい時間も長かったが、残念ながら、あと20分というところで力尽きてしまった」

 とは、ベイズリー監督の敗戦の弁だが、もともとの実力差や日本のホームゲームであった点を踏まえれば、結果は別として、内容的にはニュージーランドのほうが手応えを感じた試合だったと受け止めることもできる。

 いずれにしても、オプション戦術は、機能させることと同様に、どのような場面で、どのように使うかも極めて重要だと、改めて示した試合だったと言える。そういう意味では、アジアカップ前に予定されている残り2試合(11月のブラジル戦、パラグアイ戦)で、4-2-3-1をどう使うかは要注目だ。

 アジアカップに向けては、もうひとつ不安材料がある。それは、3バック採用時に相手が対策を打ってきた場合の「対策の対策」の問題が置き去りになったままであることだ。

 4日前のエクアドル戦でも、4-2-3-1のエクアドルは両ウイングが幅を取って高い位置をキープ。日本の両WBが後方でピン止めされ、5バックで守る時間が増えてしまう現象が起きた。日本はボール支配率で下回り(49.5%)、シュート数も日本の6本対エクアドルの5本と拮抗。エクアドルが抱える得点力不足に助けられてゴールレスドローに終わり、最後は日本がPK戦で勝利したが、問題は解決されないままの状態だ。

 今回ひさしぶりに試した4-2-3-1にしても、約2年半前に問題を残したまま3バックに舵を切った経緯からすれば、11月の2試合でそれを解決できるとも思えない。

 二兎を追う者は一兎をも得ず。少なくとも、そのような状態でアジアカップに臨むようなことは避けなければならない。

著者プロフィール

  • 中山 淳

    中山 淳 (なかやま・あつし)

    1970年生まれ、山梨県出身。月刊「ワールドサッカーグラフィック」誌編集部勤務、同誌編集長を経て独立。スポーツ関連の出版物やデジタルコンテンツの企画制作を行なうほか、サッカーおよびスポーツメディアに執筆。サッカー中継の解説、サッカー関連番組にも出演する。近著『Jリーグを使ってみませんか? 地域に笑顔を増やす驚きの活動例』(ベースボール・マガジン社)

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