【サッカー日本代表】チームの機能性はU-21代表のほうが上 伊東純也、中村敬斗ら、変わらぬ個人能力への依存度の高さ (2ページ目)
ただ、ワールドカップに向けて長らく3バック(3-4-2-1)を採用してきたチームに、4バックの布陣がうまくハマったとは言い難い。
森保監督は「選手たちは戦術的にここ3試合とは違う戦いをしたなかで、いいチャレンジをしてくれた」と言いつつも、「1日、2日で戦術変更をピッチ上で具現化するのは簡単ではない」と語っている。
ニュージーランドのダレン・ベイズリー監督も、「コンパクトにして連動した守備がうまくいった。日本は我々の裏を取るのは難しかったと思う」と話していたが、日本はボールを保持して敵陣で試合を進めるものの、その先の打開策をなかなか見出すことができなかった。
引いた相手を崩すために重要となるサイド攻撃もほとんど機能せず、ただアバウトなクロスを入れるだけ。その様は、U-21代表が銀メダルを獲得したアジア大会を見た直後だっただけに、余計に退屈なものに映った。
率直に言って、サイドからの崩しの多彩さだけを比較すれば、明らかにA代表よりもU-21代表に軍配が上がる。準備に費やした時間が違うと言えば、そうかもしれないが、選手個々の能力や経験では、A代表が弟分を圧倒的に上回っているはずである。それを考えれば、「いいチャレンジをしてくれた」という程度の評価では、寂しいものに感じられてしまう。
結果的にニュージーランド戦でも2ゴールを奪い、辛くも勝利したが、上田綺世、伊東純也、中村敬斗という個人能力への依存度は高く、彼らを欠いたときに得点力の低下が目立つ。それはニュージーランド戦のみならず、この4試合を通じて浮き彫りになった傾向だ。
また、ゲームをコントロールする、あるいは落ちつかせる存在が限られる点にも、懸念が残る。
今や完全に主力のひとりとなった佐野海舟も、攻守において前方へ向かう強さは抜群だが、裏を返せば、プレーが一本調子でゲームをコントロールするまでには至っていない。
結局のところ、その役目は、鎌田大地に頼らざるを得ないのが現状だ。
日本サッカー協会の宮本恒靖会長は、森保監督を続投させるに際し、「アジアでの強さ」を理由に挙げた。確かに日本は、ワールドカップのアジア予選で水も漏らさぬ盤石の強さを見せている。過去の苦い経験からあらゆるスキを排除させた、森保監督の手腕によるところは大きかっただろう。
だが、当時の日本代表には、遠藤航、守田英正という2ボランチがいた。試合の流れに応じて、周囲に声をかけ、自ら立ち位置を移し、彼らがゲームをコントロールしてくれていたのは大きかった。
おそらくアジアの上位レベルと同格の実力を持つニュージーランドは、アジアカップを想定するならば、うってつけの対戦相手だったが、4バック採用がさほど功を奏さなかったのは、そんなこととも無関係ではないはずだ。
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