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【ワールドカップ】サッカー日本代表が強くなっていることは実感できたが、時代を逆戻りした失望感も残る (2ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Masaki Asada

 今大会での日本代表の4試合を振り返り、あらためて感じるのは、日本代表は強くなっている、ということ。単純な比較で言えば、過去2大会のベスト16敗退に比べ、今大会はベスト32敗退と、成績は降下してしまったわけだが、むしろ本当の意味での実力がついてきている、ということだ。

 オランダ、チュニジア、スウェーデンという粒ぞろいのグループに入りながら、決して番狂わせなどではなく、力関係どおりの結果を手にし、危なげなくグループリーグを突破したことは、日本サッカー全体のレベルアップの成果である。

 その意味においては、望外(実力以上)の結果を手にした前回大会のグループリーグ突破よりも、価値あるものだと言えるのかもしれない。

 しかしながら、すべての戦いを終え、どこか不完全燃焼の感が拭えないのは、今の日本の実力なら、もっと別の戦い方ができたのではないか、という疑念が残っているからだ。

 わかりやすく言えば、あそこまで守備的に戦わなければならなかったのか、である。

 確かに、南野拓実、三笘薫といった主力の攻撃陣をケガで失ったのは、痛かった。森保監督にしてみれば、戦い方を転換せざるを得なかったのかもしれない。

 だとしても、南野や三笘の代役を求めるのをやめ、守備的な戦力を厚くしたことで、結果的に自ら戦い方の幅を狭め、ただただ守り倒すサッカーしかできなくなったことについては、失望感が残る。

 いつかの時代の日本代表に逆戻りしたかのようだった。

 後藤啓介、塩貝健人といった実績に乏しいFWを抜擢したのは、一か八かの賭けだったのかもしれない。だが、彼らが実際には戦力になっていなかったことを考えれば、そして、その結果は予想の範囲内であったことを考えれば、指揮官はメンバー選考の段階で、すでに判断を誤っていたと言われても仕方あるまい。

 今回のワールドカップを通じて、日本代表は間違いなく強くなっていると実感できた。決勝トーナメント初戦での敗退は、クジ運が悪かったからでもある。だがしかし、ブラジルに負けるにしても、今の日本代表ならもっと前向きな戦いができたはずだし、してほしかった。

 これが、今大会での日本代表の戦いを振り返ったうえでの結論である。

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