サッカー日本代表のワールドカップ北中米大会最大の敵は「暑さ」 大会後半は絶対不利になる (2ページ目)
【グループリーグ突破の可能性は十分に高い】
従来32だった出場国数が今大会から48となったことで、やはり「水増し感」は否めないようだ。
1978年のアルゼンチン大会では、開催国アルゼンチンが1次リーグからいきなり「死の組」に入った。アルゼンチン、イタリア、フランス、ハンガリー......。
W杯本大会が16カ国参加で行なわれていた時代を知る者にとっては、「死の組」というのはこういうグループのことを言うのである(イタリアが首位通過。アルゼンチンは2位で2次リーグに進んだ)。
1986年のメキシコ大会の時は参加国数が24に拡大されていたが、それでも「西ドイツ、ウルグアイ、スコットランド、デンマーク」なんていうグループもあった(当時、スコットランドはW杯常連の強豪だった。結果は「最弱」と思われていたデンマークが3連勝で突破)。
FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長は、クラブW杯を大規模化するなどでFIFAの収入を増やしている。そして、W杯出場国を増やすことによってもサッカー途上国からの支持を獲得。インファンティーノ会長はFIFA内での絶対的権力を握った。しかし一方で、クラブW杯は選手たちの負担などをまったく考慮していないし、W杯は出場国や試合数が増えた結果、「水増し感」満載の大会になってしまった。
もっとも、日本も1998年のフランス大会から出場国が32に拡大されたおかげで、前回と同じアジア3位ながら本大会初出場を果たし、それが現在につながっているのだから、あまり批判もできないのだが......。
そんなわけで、F組は日本にとってけっして楽ではないが、十分にグループリーグ突破の可能性は高い。
だが、別の意味でF組は「死の組」なのだ。
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