サッカー日本代表初招集のJリーガー4人は「Xファクター」となり得る チームに新陳代謝が必要だ (3ページ目)
【セントラルMFのクローザー候補】
日本代表のセントラルMFは、キャプテンの遠藤航(リバプール)を軸に守田英正(スポルティング)か田中碧(リーズ)がパートナーを務める。4番手以降も藤田譲瑠チマ(シント・トロイデン)や複数ポジションに対応する鎌田大地(クリスタル・パレス)、旗手怜央(セルティック)など、さまざまなタイプの選手がスタメンを争っている。
彼らコアメンバーになくて、熊坂にあるものとは?
185cmのサイズは、この24歳の強みになるはずだ。ビルドアップや崩しに関わりながら、攻守両面でハードワーカーぶりを示す。そのうえで、オーストラリア、インドネシアを相手に対人プレーやエアバトルで強さを見せることができれば、クローザー候補として代表定着の足がかりをつかめるかもしれない。
FC東京アカデミー出身の佐藤も、プロ3年目の今シーズンにブレイクした。J1昇格のファジアーノ岡山へ期限付き移籍すると、ここまで4ゴール1・アシストをマークしている。代表合流前の湘南戦では、カットインから左足を振り抜いてゴールネットを揺らした。
岡山は3-4-2-1を基本システムとしており、佐藤は右ウイングバックを担う。U-20日本代表では2トップの一角で起用されるなど、攻撃のポジションを柔軟にこなせるが、日本代表では右ウイングバックの競争に加わることになるだろうか。
となると、ライバルは堂安律(フライブルク)と伊東純也(スタッド・ランス)だ。18歳には大きすぎる壁である。パリ五輪代表の関根大輝(スタッド・ランス)も、3バックなら右ウイングバックの候補となる。佐藤が今回の招集を継続的な招集につなげるのは、率直に言って難しい。
とはいえ、アタッキングサードで見せる迷いのない仕掛けは、国際舞台でも対戦相手の脅威となるはずだ。ボールを握られる時間の長い岡山でプレーしていることで、ディフェンスでハードワークをしながらチャンスを逃さずに飛び出す「眼」も磨かれているだろう。岡山でのプレーをそのまま表現することで、その未来は切り開かれていく。
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