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サッカー日本代表の最新メンバーに、セルジオ越後「特に期待したいのは町野と藤田」「長友はいつ使うのか」 (2ページ目)

  • 渡辺達也●構成 text by Watanabe Tatsuya

【所属のFC東京でも最近はベンチメンバー】

 今回の2連戦で、個人的に期待する選手を挙げるなら、まずFWの町野修斗(キール)。今季ドイツで2桁得点(11点)と結果を出した。3月の最終予選2連戦では追加招集ながら2年ぶりの代表復帰を果たしたものの、バーレーン戦の後半41分からの出場に留まり、不完全燃焼に終わっている。

 この最終予選、森保監督はワントップに上田綺世(フェイエノールト)、小川航基(NEC)のいずれかを使ってきた。ふたりともまずまずの結果を出したけど、所属クラブでの成績はパッとしない。

 対して、町野はオランダよりもレベルの高いドイツで数字を残しているのに、代表で使われず、世間の認知度もイマイチと気の毒なところもある。今回は大きなチャンス。活躍して名前を売って、上田と小川を慌てさせてほしい。ひさしぶりにゴールパフォーマンスの忍者ポーズを見たいね。

 あとはMFの藤田譲瑠チマ(シントトロイデン)。攻撃のセンスも備えたボランチで、僕から見れば、昨年のパリ五輪に出場したU-23日本代表のなかで一番輝いていた選手。彼も町野同様になかなかA代表での出番をもらえていないけど、さすがに今回はそれなりのプレータイムをもらえるはず。どこまで通用するのか、早く見てみたい。

 遠藤と藤田のダブルボランチ、ワントップに町野、その下に鎌田と久保を並べる。そんなメンバー構成でオーストラリアに挑んだら面白いんじゃないかな。

 最後にもうひとり、違う意味で注目しているのが、ベテランの長友佑都(FC東京)だ。ここのところ、代表メンバーには招集されるものの、いつもベンチ外でスタンドから試合を見ている。そして、試合が終わるとピッチに降りてきて、選手ひとりひとりに声をかける。チームのムードメーカーで、経験豊富なので若手にアドバイスもできる。森保監督はそういう役割だけを求めて彼を呼んでいるのだろうか。

 だったら、コーチとして呼べばいい。あくまで選手として招集しているのであれば、試合で使うべき。長友本人は大人の対応で「ブラボー!」と言って盛り上げてくれているけど、折に触れて「試合に出たい」「出られないのは悔しい」と言っているように、本音は複雑だろう。

 加えて、所属のFC東京でも最近はベンチメンバーということが増えた。彼には何の責任もないけど、今回も出番がないなら、いつ使うのか。もう代表では純粋な戦力として考えられていないということになるし、そういう森保監督のやり方はどうかと思う。今の日本代表で長友がどんなプレーをできるのか。見たい人は多いんじゃないかな。

 代表に復帰した選手、初代表の選手にとって今回の2試合は大きなチャンス。ひとりでも多くアピールに成功してほしい。

(9)>>セルジオ越後に聞く、今季の欧州組の評価「三笘のプレミア2桁得点は立派だが...」「遠藤は出番が少なくても残留すべき」

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著者プロフィール

  • セルジオ越後

    セルジオ越後 (せるじお・えちご)

    サッカー評論家。1945年生まれ、ブラジル・サンパウロ出身。17歳の時に名門コリンチャンスのテストに合格し、18歳の時にプロ契約を結び、MF、FWとして活躍した。「エラシコ」と呼ばれるフェイントを発案し、ブラジル代表の背番号10を背負った同僚のリベリーノに教えたことでも有名。1972年に日本リーグの藤和不動産(湘南ベルマーレの前身)から誘いを受け、27歳で来日。1978年から日本サッカー協会公認の「さわやかサッカー教室」で全国を回り、開催1000回以上、のべ60万人以上を指導した。H.C.日光アイスバックスのシニアディレクター。日本アンプティサッカー協会最高顧問。公式ホームページ【http://www.sergio-echigo.com】

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