サッカー日本代表の未来は安泰か 2030年ワールドカップのメンバーを考えてみた (2ページ目)
【未知のスーパータレントに台頭していてほしい】
西部謙司(サッカーライター)
この記事に関連する写真を見るFW/北野颯太(三笘薫)、福田師王(鈴木章斗)
MF/中村敬斗(斉藤光毅)、久保建英(三戸舜介)
MF/藤田譲瑠チマ(松木玖生)、佐野海舟
DF/伊藤洋輝、高井幸大、チェイス・アンリ、菅原由勢
GK/鈴木彩艶
2030年に30歳になる2000年生まれで線を引いて考えてみると、現在の代表選手で2000年以降生まれは鈴木彩艶、谷晃生(FC町田ゼルビア)、高井幸大、菅原由勢(サウサンプトン)、瀬古歩夢(グラスホッパー)、関根大輝、中村敬斗(以上スタッド・ランス)、久保建英、藤田譲瑠チマの9人がいる。ただ2030年には平均29歳になってしまうので、もう少し若い選手が必要だろう。
Jリーグでプレーしている最も若い世代は中島洋太朗(サンフレッチェ広島)、名和田我空(ガンバ大阪)の2006年生まれ。彼らでも2030年には24歳だが、それ以下となると判断が難しいのでここまでを対象に考えてみよう。
ただし欧州や南米などを見ても、18歳や19歳で代表デビューする選手は珍しくない。もしW杯優勝を狙うなら、10代で代表のレギュラーを獲るようなスーパータレントがおそらく必要で、あと5年の間にそうした選手が現れることを期待したい。そろそろJ1で大活躍して、2年後くらいにはプレミアリーグでレギュラーを獲ってもらわないと2030年には間に合わないタイミングかもしれない。
GKは鈴木彩艶。2030年は28歳。センターバックは高井幸大、チェイス・アンリ(シュツットガルト)の26歳コンビ。右は菅原由勢、左は31歳になる伊藤洋輝。ボランチにはパリ五輪で活躍した藤田譲瑠チマと現在ブンデスリーガでバリバリやっている佐野海舟。右は29歳で脂が乗りきっている久保建英、左は30歳になっている中村敬斗。2トップは福田師王(ボルシアMG)、北野颯太(セレッソ大阪)。
リザーブはGK谷晃生、DF鈴木淳之介(湘南ベルマーレ)、瀬古歩夢、関根大輝、東俊希(サンフレッチェ広島)。MF松木玖生(ギョズテペ)、中島洋太朗、斉藤光毅(QPR)、三戸舜介(スパルタ)。FW鈴木章斗(湘南ベルマーレ)、三笘薫。
33歳の三笘はクリスティアーノ・ロナウドのようにウイングからゴールゲッターに転身している想定である。三笘が無理そうなら名和田我空。あるいは20代後半に入っている鈴木唯人。
交代は基本的に負傷以外でGK、DFは代えたくないのでMFから前のポジションで想定すると、疲弊しやすい両サイドは斉藤、三戸の交代出場になるが、場合によってはスーパーサブ的に俵積田晃太(FC東京)、望月ヘンリー海輝(FC町田ゼルビア)を投入。得点の切り札として鈴木章、三笘。マルチの松木は常にスタンバイさせておきたい。この7人のうち5人が交代出場する。
ただ、正直このメンバーでW杯優勝は難しい気はするので、やはりひとりないしふたりの未知のスーパータレントが台頭していてほしいところだ。
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