サッカー日本代表での長友佑都の価値とは? 福田正博が「替えのきかない存在」と考える理由 (2ページ目)
【現役だからこそ言葉のパワーがある】
長友にはイタリアの強豪インテルで長くレギュラーを張った実績があり、W杯にも4度出場の経験がある。「チームスポーツにはベテランの経験値が必要だ」と言われるが、持ち前のポジティブシンキングで周りを巻き込みながら、練習やロッカールームで、ムードをつくったり変えたりする発信力もある。
もちろん、それだけでは長友を日本代表に招集する理由にはならない。もっとも大事なのは、長友がいまなおピッチで働ける選手という点だ。
Jリーグでのプレーを見れば、いまなお長友の動きは信頼に足るものだ。もちろん、全盛期のようにフル出場することは難しくなっているものの、与えられた時間でのパフォーマンスは攻守において長友らしさで溢れている。そのうえで経験をチームのために還元できるからこそ、価値が高いのだ。
今回のアジア最終予選では、長友に出場機会は訪れていないが、また長友に出番がまわってくる局面もあるのではないか。
なにより長友には、現役だからこそ威力の増す言葉のパワーがある。選手というのは、引退した人物の言葉にはなかなか共感しないものだ。もちろん、監督やコーチ陣の戦術的な言葉には耳を傾けるが、それは自分の役割をまっとうするために理解して受け入れているのであって、共感とは異なる。
一方、年齢差があっても、選手同士という関係性だと同じ目線、同じ立場での発言や行動なので、腑に落ちることが多いのである。
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