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パリオリンピックの大岩ジャパンをスペインの名指導者が激賞「藤田譲瑠チマはロドリを彷彿」 (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki

【各選手がよく戦いを理解していた】

「前半19分、日本は左サイドを破って、折り返したところを三戸舜介が確実に決めている。その後も、パラグアイにリズムを与えていない。中盤での争いに敗れた相手選手がストレスを溜めたところだった。25分、背番号10のワイルダー・ビエラに平河悠が足を暴力的に踏まれ、レッドカードを誘発。敵をひとり少ない状況に追い込んだ(平河は負傷交代を余儀なくされ、気の毒だった)」

 日本は先制に成功し、11人対10人の状況を作り出したのである。

「日本はチームとして見事な戦いをしていた。各選手がよく戦いを理解していたと言える。

 たとえば両サイドバックは、守備だけでなく、攻撃でタイミングよく奥深く攻め込むことができて、それを組織の中でやってのけていた。ふたり(関根大輝、大畑歩夢)とも、チームプレーヤーとしての能力が高い。また、ふたりのセンターバックも出来がよく、特に木村誠二はよく集中していた。それはいいセンターバックの資質である。

 前線では細谷真大が、相手センターバックをしばしば引き連れることによって、味方にスペースを与えていた。その点、"周りを生かす"という戦術的な動きは及第点を与えられるだろう。ただ、欲を言えば、ストライカーとしての怖さも見たかった。

 やや不安だったのは、GK小久保玲央ブライアンの軽率さか。前半終了間際、不必要な時間稼ぎでカードを受けていたし、後半頭にはビルドアップのミスが味方のイエローカードにつながってしまった。上位に勝ち上がるほど、こうしたミスは大きなツケを払わせられることになるだろう」

 エチャリはそう言って、いつものように建設的な指摘をしながら、将来性のあるチームを称賛した。

「後半18分、左からのクロスを三戸が押し込み、試合の流れは決定づけられたと言えるだろう。その約5分後には追加点で3-0に。ひとり少ないパラグアイの心を折った。

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