宮澤ひなた「マンチェスターでやってきた自分の成長した姿を見せたい」パリ五輪に向け完全復活宣言 (4ページ目)

  • 早草紀子●取材・構成 text&photo by Hayakusa Noriko

――マンチェスターで揉まれてきた今の宮澤選手の強みとは何でしょうか。

宮澤 自分がなぜ海外へ行ったかというのを思い返せば、拮抗した戦いのなかで(自分が)個ではがせたり、チームに勢いをつけたり、個で戦えるようになりたいと思ったから。ワールドカップでは、味方のパスやサポート、いろんなタイミングがあって(自分の)ゴールという形になりましたが、それに加えて今度は、個で1対1になった時にこそ、力を発揮したい。そこで、マンチェスターでやってきた自分の成長した姿を見せたいです。

 対人や相手との間合いの取り方のところでも、プラスに転じたい。これまでは身体の線も細くて、どうしてもスピード頼りの部分がありましたけど、今では(相手に)身体を当てて、強引にでもこじ開けていくようなプレーも出せるようになりました。常に裏を狙いつつ、意表を突くようなプレーを見せたいですね。

――では最後に、マンチェスターでの目標と、なでしこジャパンでの目標を聞かせてください。

宮澤 マンチェスターでは、来シーズンはケガなく、スタートからコンスタントに試合に出続けること。と同時に、目に見える結果がほしいです!

 なでしこジャパンでは、まずはパリ五輪の代表メンバーに選ばれること。ワールドカップでは準々決勝で敗退した悔しさがあるので、オリンピックで優勝することが大きな目標です。その道筋は見えていますし、そのためにもチームを助けられるような、勢いをつけられる選手になりたい。

 どちらにも共通するのは結果。自分が絡んだゴールでチームを勝たせて、日本のみなさんにもサッカーを通して元気を届けられるようにしたいです。頑張ります!

(おわり)

宮澤ひなた(みやざわ・ひなた)
1999年11月28日生まれ。神奈川県出身。スピードとテクニックを秘めたMF。星槎国際高湘南のエースとして奮闘。その間、世代別の代表でも力を発揮して、卒業後は日テレ・ベレーザ入り。ただ、ベレーザでは思うような働きができず、2021年にマイナビ仙台レディースに完全移籍。再び存在感を示すと、なでしこジャパンにも復帰。2023年女子ワールドカップでは得点王に輝くほどの目覚ましいプレーぶりで、チームの勝利に貢献した。ワールドカップ後にイングランドの強豪、マンチェスター・ユナイテッドに移籍。パリ五輪でもその活躍が期待される。身長160cm。

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