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久保建英の動きから見える日本代表の構造的問題 なぜ下がってプレーに関与するのか (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki

 陣容もすでに変わっている。

 右サイドバックはBチームのジョン・ミケル・アランブルが台頭。国王杯、セルタ戦は先発を務めた。また、ウニオン・ベルリンからスリナム代表FWシェラルド・ベッカーと移籍金210万ユーロ(約3億2000万円)で獲得。前線の万能タイプで、国王杯、セルタ戦ではトップで先発し、いきなり得点を決めた。また、左サイドバックに故障者が多発したことで、アトレティコ・マドリードからハビ・ガランも獲得している。

 久保は中心選手でありポジションが脅かされることはないだろう。しかし、重要な局面でクラブにいない事実は重いし、顔ぶれも変わる。彼はそのリスクを背負い、アジアカップを戦っている。アジア戴冠だけが、唯一の救いということか。久保が森保ジャパンを牽引するしかない。

著者プロフィール

  • 小宮良之

    小宮良之 (こみやよしゆき)

    スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。

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