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日本代表の「国内組」に未来はある? 下剋上を狙うJリーガーの決意「僕たち新しい選手がどうやってこじ開けていけるか」 (2ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

【三笘薫をどう生かすか】

 昨年7月のE-1選手権で代表経験はあるものの、海外組が揃ったチームに加わるのは今回が初。にもかかわらず、ウルグアイ戦では途中出場直後に同点ゴールを奪い、コロンビア戦ではトップ下として堂々と先発出場を果たした。同ポジションの久保建英(レアル・ソシエダ)の状態が万全ではなかったこともあるが、森保一監督が再び見てみたいと感じたからだろう。

 その起用に応えるかのごとく西村は開始3分、自慢の走力を生かして町野のポストプレーに反応し、三笘薫(ブライトン)の先制点のきっかけを作っている。

 Jリーグでもトップクラスの走行距離を記録する西村の機動力は攻撃だけではなく、前線からの守備でも効果を発揮する。その献身的なプレーが指揮官に好印象を残したことは間違いない。

 カタール大会ではメンバーに選ばれながら出番のなかった町野にとって、スタメン出場を果たしたコロンビア戦は絶好のアピール機会だった。力強いプレーで先制点に絡み、そのほかの場面でも求められるポストプレーをこなすシーンもあった。西村と同様に、前線からのプレスも献身的だった。

 だが、シュートは0本に終わり、ストライカーとしてのインパクトは放てなかった。前半のみで交代となり、消化不良に終わった感は否めない。それでも1トップは人材不足のポジションなだけに、Jリーグに戻ってからのパフォーマンス次第では再び招集される可能性は十分あるだろう。

 半田や藤井など20代前半の若手が日本代表の空気を味わうだけに終わった一方、同年代のバングーナガンデ佳史扶(FC東京)には十分なチャンスが与えられた。左サイドバックの人材不足が改めて浮き彫りとなった一方で、身体能力に優れる21歳に対する期待感の表れでもあるだろう。

 コロンビア戦では左サイドバックとしてスタメンに抜擢され、59分に負傷交代するまでピッチに立った。バングーナガンデに求められたのは、同サイドの三笘をどう生かすかだった。

「高い位置を取ってもらおうと指示を出していた。関係性はよかったと思う」と三笘が振り返ったように、距離感や連係は悪くはなかっただろう。プレースキックを任せられる場面もあるなど、左足のキック精度が高く評価されていることもうかがえた。

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