「ポスト長友・ポスト吉田」2000年生まれ22歳コンビの評価は? 森保ジャパン「既存の序列」をぶち壊す若手は現れるか (3ページ目)
【鎌田・久保とも違うトップ下】
このふたり以上にインパクトを放った"新戦力"は、途中からピッチに立った西村拓真(横浜F・マリノス/26歳)である。
Jリーグ王者・横浜F・マリノスの攻撃を牽引するアタッカーは、出場直後に伊東のクロスに合わせて同点ゴールを流し込むと、その後も自慢の走力を武器に広範囲に動き、前線からの果敢なプレスでも相手の自由を奪った。
オフ・ザ・ボールの動きが秀逸で、セカンドストライカー的なタイプの西村は、鎌田大地(フランクフルト/26歳)とも久保建英(レアル・ソシエダ/21歳)とも異なる趣を持ったトップ下であるため、新たなオプションになるはずだ。
もっとも、西村もまた現状には満足していない。
「こんなんじゃあ足りないですし、(カタール組を)脅かすのは今のままでは厳しい。インパクトも弱いですし、実力的にもまだまだ足りないと感じているので、もっとレベルアップしたい」
もちろん、チャレンジャーの立場で終わるつもりはない。
「代表では一つひとつ学ぶものもありますけど、やれる自信もあります」
そうプライドもにじませた西村も、リスタートをきったばかりの日本代表に新たな刺激をもたらす存在となるはずだ。
さらにこの日は、終了間際に中村と橋岡大樹(シント・トロイデン/23歳)がピッチに立ち、3月28日に行なわれるコロンビア戦(大阪・ヨドコウ桜スタジアム)でも多くの新戦力が試されることになるはずだ。
約3年半後のワールドカップに向け、彼らの台頭は不可欠な要素。果たして何人の選手が戦力として組み込まれていくのか。既存の序列を覆していくだけの成長に期待したい。
著者プロフィール
原山裕平 (はらやま・ゆうへい)
スポーツライター。1976年生まれ、静岡県出身。2002年から『週刊サッカーダイジェスト』編集部に所属し、セレッソ大阪、浦和レッズ、サンフレッチェ広島、日本代表などを担当。2015年よりフリーランスに転身。
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