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カカロニすがやがW杯現地観戦で感じたカタールの様子。「ダフ屋がいなくなった」「アジアの人たちは日本を誇りに思ってくれている」 (3ページ目)

  • 篠 幸彦●取材・文 text by Shino Yukihiko

【アジアの人たちは日本を誇りに思ってくれている】

 それとは逆に嬉しいなと感じたのは、カタールをはじめ、アジア人から「アジアのナンバーワンは日本だ」という、日本をアジア代表の誇りと思ってくれていることでした。それはカタールだけではなくて、ブラジル大会でもロシア大会でも感じました。

 今大会でもアジア系の人が日本代表のユニフォームを着てスタジアムに来ていることが多くて、口々に「アジア最強は日本だ」と話してくれました。きっと日本人が思っている以上に、彼らは日本を誇りに思ってくれているなと。

 アジア代表としてドイツやスペインを破ったので、それはより一層強くなっているんじゃないかと思いますね。

 カタールは観光する場所があまりなくて、砂漠観光も事前申請かツアーに参加するしかなく、ちょっとハードルが高かったので、試合観戦じゃない時はビールを飲むためにファンフェスタ会場に行くくらいしかなかったです。

 ただ、そんななかで思い出になったのは、いろんな国の人たちとフットサルをやれたことです。ドイツのサッカー協会の主催で、イングランドやウェールズ、オランダ、ドイツ、コスタリカとか、本当にいろんな国が参加していたフットサルに、僕も日本チームで呼んでもらえました。

 国によってお国柄が出るのが面白くて、そのなかでもコスタリカチームとの対戦は印象的でしたね。彼らは勝敗にめちゃくちゃ執着するんですよ。ピンチになったら普通に削ってくるし、審判に対してめちゃくちゃ抗議するし(笑)。

 日本は最初に対戦したのがドイツチームで、そこで僕がはしゃぎすぎてしまったのか、次のコスタリカチームとの対戦で、17歳の子をマンツーマンでマークにつかせてきたんですよ。遊びの大会で普通はそこまでしてこないですよね(笑)。

 PKの時も、「GKが前に出ていた!」と審判にめちゃくちゃ抗議していて、たまたまウェールズのおじさんが記念にビデオを撮っていて、それをVARみたいに見せろと騒ぎ出したり......。もうガチすぎて面白かったです(笑)。

 一番うまかったのはウェールズチームでした。もう60歳になるおじさんたちだったんですけど、昔かなりのレベルでプレーしていたなって思わせるほど、ワンタッチでポンポンとパスをつないでいて、おじいちゃんになってもやれるサッカーの真髄みたいなものを見せてもらいました。

 あれだけいろんな国の人たちとボールを蹴る機会はなかなかないので、すごくいい思い出でした。

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