なでしこジャパンの大敗に大ショック。海外でプレーする清水梨紗と林穂之香は何を思ったか (2ページ目)
一方的な展開をベンチから見ていた林が、ボランチで出場したのは続くスペイン戦。相棒となった猶本光(三菱重工浦和レッズレディース)とのバランスを取りながら、フィニッシュにつながる縦パスを狙っていたが、実は結ばなかった。
「ガチンコ勝負で現時点の実力差、レベル感がわかった。試合中により一層早くどこがうまくいってないのか、取りどころを見極める力、それを発信してチームみんなで共有して、向かっていくところはまだできてない」と振り返る林。
ボランチというポジションとしても世代としても繋ぐ仕事を担う林穂之香 林は2018年に池田太監督のもとでFIFA U-20女子W杯を制したメンバーだ。セレッソ大阪堺レディースから2020年にスウェーデンへ移籍、今シーズンからスーパーリーグへと着実にステップアップしてきたが、チームの心臓部であるボランチとして、まだまだ吸収しなければならないことは多い。
「同じプレーでも自分が考えていること、他の選手と考えの差異は出てくるもの。前線はいけると思ってても、うしろは行きたくない。それを合わせていくのが自分の仕事です。前後だけじゃなく、左右もバランスを瞬時に正確に判断して周りに伝える質が自分は(世界レベルに)追いついてない」(林)
ポジションとしても世代としても林はちょうど"真ん中"にいる。つなぐ役割はピッチ内外でも重要になってくるだろう。
「上の年代の人に頼るんじゃなくて自分たちの年代からも発信してチームを作っていかないといけない。ピッチのなかで言ってないことはないですけど、それが十分かと言われれば、やれることはもっとある」(林)
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