久保建英と比較されてきた、もうひとりの才能。清水MF松岡大起「自分には自分のよさ。負けたくない」 (4ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by AFLO

---- 松岡選手は17歳でのJ1デビュー以来、ずっと鳥栖の主力を務めていただけに、昨季の清水への移籍、しかも、それがシーズン途中だったことには驚きました。

「本当に自分が成長するうえで(何が最良か)、と考えて決断しました。鳥栖(U−18)を選んだ時も同じでしたが、いろんな人のアドバイスを聞いて、自分が上に行くためには、トップになるためにはどうすればいいのかを考え、すごく悩みながらも決めた、というのが正直なところです」

---- 移籍2年目の今季、ここまでを振り返って現状をどう捉えていますか。

「自分自身、シーズンの入りからケガをしてしまって、こんなに長くかかるケガは初めてだったので、自分のなかでもすごく難しい期間が続いたなっていう気持ちはありますが、清水にはこれだけいい選手がいるなかで残留争いをしている(10月6日取材)という現状は、しっかり受け止めなければいけないと思っています。

 まずは1試合1試合、走って、戦って、勝ちながら、自分の存在をしっかり示していきたいですし、そうすることがこの先につながると思います。なので、もっともっと日々の練習からこだわってやっていきたいと思っています」

---- 「自分の存在を示す」ために、武器となるものは何でしょうか。

「自分の強みはボールを奪いきることや、相手が嫌がるくらいの強度で守備にいくところもそうですし、相手にボールを持たれたとしても、常に集中して穴を開けないっていうところは持ち味だと思っています。

 また、周りの選手一人ひとりと、試合のなかでコミュニケーションをとれるところも(強みとして)あると思っています」

---- その一方で、課題だと感じているのはどんなところですか。

「前から言い続けていることではあるんですけど、攻撃面でもっともっと前に顔を出して、シュートまで持っていく。あるいは、アシストするっていうところですね。少しは成長していると思いますが、まだ成長速度が遅いと感じています」

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