日本代表の攻撃陣を、レアル・ソシエダ流、フランクフルト流に組み合わせてみた (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by KYODO

 それは蛮勇ではない。ゴールにアプローチできる選手に攻撃を期待する一方、しつこく守備もさせる。それによって、初めて強豪との対決も活路が開ける。昨シーズン、ヨーロッパリーグで優勝したフランクフルトは、バルサ戦で守備にシフトしたが、先発した鎌田はスペイン代表ペドリを完璧に封じる一方、ゴールにかかわる決定的な仕事をした。

 参考までに、以下のレアル・ソシエダのアルグアシル監督式も甘美な予感がある。

    久保   古橋(南野)

       鎌田

旗手           堂安

 また、フランクフルトのグラスナー監督流の編成も悪くない。

       上田

    鎌田    久保

旗手            伊東

 カタールW杯で森保ジャパンが勝機をつかむには、5-4-1や5-3-2のような戦い方も一手だろう。ただし、少しでも腰が引けたところを見せたら、確実に飲み込まれる。相手を怯ませる技術やコンビネーションも見せられなかったら、押し込まれたまま「陥落」だ。

 森保監督はアタッカー陣の組み合わせをアップデートできるか。サッカーは生き物で、過去の実績に囚われるべきではない。欧州遠征では現状のベストを見つけるべきだ。

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