W杯まで100日の日本代表を総点検。左SB、CF...手を加えるべきポジションは? (2ページ目)

  • text by Sportiva
  • photo by Sano Miki

大迫勇也が必要な理由

杉山 ドイツは初戦の日本戦、3-0や4-0を狙ってくると思います。これまでのW杯の初戦の戦いを見ても、2002年はサウジアラビアに8-0、2010年のオーストラリアには4-0、2014年のポルトガルにも4-0で大勝しています。初戦で大勝を狙い、相手を強引に潰しにかかってくるんです。これだけ差をつけられると、やられたほうは先が見えてしまいます。ドイツの強引さを逆手にとるのだったら、やはりカギはサイドだと思うんです。

浅田 もうひとつはセンターフォワードを誰にするか。考え方にはいろいろあるけど、ある程度そこでボールを収めてほしいというイメージなら、僕は大迫勇也しかいないと思っています。コンディションのせいかフルで試合に出られていないので、現状のままでは厳しいものがあるけど、動ける状態にあってあの役割を求めるなら大迫。あとは発想を変えるしかない。

杉山 最低3試合、そしてさらにベスト8を狙うと言うなら、センターフォワードは3人必要だと思います。だとしたら、そのなかに大迫は入る。交代枠5人制では、早い時間に交代の対象になるポジションですから、3試合で時間にして半分ぐらい出てもらいたい。あとは鎌田大地をコンバートするとか、町野修斗を抜擢するとか。選択肢を増やすことが急務です。森保監督はスピード系の選手をしきりに試していますが、彼らが中央で構えると、ボールが収まらずバタつく感じになります。

浅田 実際、古橋亨梧、浅野拓磨、前田大然を使って、ピタッとハマった感じの試合はありませんでした。

杉山 そこにスピード系を据えるなら、トップ下にボールが収まる選手、それこそ大迫みたいなポスト系の選手がいなければいけない。その意味で適任は鎌田なんだけど、これまで森保監督は鎌田をあまり使ってこなかったし、そもそも4-3-3にはトップ下がない。インサイドハーフだとトップとの距離が離れてしまう。だからトップにスピード系の選手を置くなら、布陣を4-2-3-1にしてトップ下に、ボールを収める力のある選手を置くほうがいいのですが、そうしたコンビネーションは追求していません。

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