「遠藤航が"動きすぎている"」。スペインの名指導者が見抜いた日本代表の弱点 (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

「後半31分、日本は単純に背後に蹴られたボールの対応を吉田が誤って、2失点目を食らっている。

 その後はチュニジアの戦術的柔軟性が際立った。5バックにし、焦る日本を引き回した。中央の守備は非常に堅く、三笘薫には右サイドで何度か敗れたものの、クロスはことごとく弾き返している。そしてアディショナルタイム、再び吉田のミスを突いてのカウンターを発動させ、あっという間に3点目を決めた。瞠目すべき攻守のメカニズムだった。

 森保一監督率いる日本は、プレーメカニズムを高めてきた。前半に関しては、互角以上の内容だった。しかし、ダイアゴナルの動きの多様性という点では、やや劣っている。その勝負を左右したのは、遠藤のポジションと言える。残念ながら、相手にポジション的優位を作られていた。その結果、チームが最大限に力を発揮できない理由につながった。

 ただし、これは十分に修正可能だ。W杯まで半年足らず、改善した日本の戦いが見られることを期待している」

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