攻守で圧倒的にやばいデータ出現のブラジル戦。これでドイツ、スペイン相手に大丈夫か? (4ページ目)

  • 中山 淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

ドイツのクオリティは世界最高レベル

「守備では1失点しましたが、ボールロストからの切り替えと、最後に攻められているところで粘り強く止める部分では、強豪相手にやらなければいけないことは見せてくれたと思うので、これを継続しつつ、攻撃力を上げていきたいと思います」

 森保監督は試合後の会見でそうコメントしたが、もしその言葉を額面どおりに受け止めた場合、初戦のドイツ戦でも今回と同じ戦い方を貫く考えということになる。代表チームとしてのハイプレスのクオリティでは、ドイツは現在世界最高レベルだ。個の力ではブラジルに劣るかもしれないが、チーム戦術の精度は一段上と見るのが妥当だろう。

 これから本番までに、強豪相手にチーム戦術の精度を上げる機会がない以上、このままではドイツのハイプレスの餌食になる可能性は高いと見ていい。果たして、今回のブラジル戦で突きつけられた厳しい現実を、森保監督はどのように受け止めているのか。

 9月の2試合は総仕上げでなければならないと考えると、今月の残り2試合をどのような戦略で戦うかが、ますます注目になる。その戦い方こそが、本番を見据えた場合に極めて重要なポイントになるだろう。

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