2022.03.30

サッカー日本代表の「表と裏」が見えた。ベトナム戦は意図がよくわからない全取っ替えだった

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 0-1で折り返した後半は、森保一監督曰く、「勝つためにカードを切った」が、それでも同点止まり。グループ最下位のベトナム相手に格の違いを見せつけることはできず、試合は1-1のまま、引き分けに終わった。

ベトナムに先制ゴールを許すなど、不甲斐ない戦いを見せた森保ジャパンベトナムに先制ゴールを許すなど、不甲斐ない戦いを見せた森保ジャパン この記事に関連する写真を見る  まさかの結果ではある。

 だが、身もふたもない言い方をすれば、こうした全取っ替えに近い大幅なメンバーの入れ替えは、試合内容という意味でも、新戦力のテストという意味でも、うまくいかないケースは珍しくない。

 急造チームで試合をしたところで、すぐに連係を確立できるはずもなく、結果として選手個々のよさも出てこないからだ。このベトナム戦にしても、チームとして機能しない→アピールしたい選手が空回りする→さらに機能しなくなる、という悪循環に陥っていた。

「今日の試合のなかでも、自分のよさを発揮する部分で積極的にプレーしてくれていたが、お互いのプレーのイメージを合わせることでは難しい状況が続いた」

 森保監督も、そう認めているとおりだ。

 そもそも意図のよくわからない、全取っ替えだった。

 経験のない選手に出場機会を与えるためなら、GK川島永嗣をはじめとするベテランの起用は解せないし(彼らの力は、よくも悪くもすでに計算が立っている)、これだけメンバーを大きく入れ替えるなら、4-3-3にこだわる必要もない(多くの日本人選手にとって、4-3-3は慣れ親しんだものではない)。

 従来の先発メンバー(とフォーメーション)をベースに、現実的な範囲で選手層を厚くしようとするのなら、最大でも半分程度の入れ替えにとどめるべきだった。