森保ジャパン、好調・古橋亨梧を使うべき場所は? 絶対勝ちたいベトナム、オマーン2連戦の展望 (2ページ目)
それよりも重要なのは、ゴール前に人数をかけて守ってくる相手を、サイドから揺さぶることができるかだ。これがなければ中央にスペースが生まれない。そして、ここで期待しているのが、伊東純也(ゲンク)だ。日本の攻撃に‟深さ"と‟幅"を作りだせる伊東の縦への突破で、相手陣形を崩してもらいたい。
このポジションには、故障から復帰後、即所属クラブでゴールを決めた堂安律もいる。だが、左利きの堂安の場合は中央にカットインするケースが多いので、深さを作りだすには右サイドバック(SB)との連携が必要になる。それよりは個で打開できる伊東という武器を、先発で使うほうが良さそうだ。
左サイドは南野拓実(リバプール)が先発だと思うが、試合展開に応じて途中から三笘や前田を使う手もある。守備の強度では物足りなさはあるものの、ベルギーリーグでも存在感を発揮し始めている、三笘のあのドリブルでゴールに迫ってほしいところだ。
サイドからの揺さぶりとともに、‟裏への意識"も引いて守る相手を崩すには重要なポイントになる。どれだけベタ引きしても、裏を取る動きをすることで相手DFラインは下がる。そうすればゴールに近いところにスペースが生まれ、得点の確率も高まっていくからだ。
その裏を取る動きに優れる古橋を、どこで使うかは悩ましい問題だ。ただ、ポジションも大切ではあるものの、古橋をどんな選手との組み合わせで、どういう役割を与えて生かすかのほうが、むしろ大事になるのではと思う。
日本代表とセルティックでは、ポジションは同じ1トップであっても求められる役割が異なるからだ。森保監督の場合は、4-3-3であっても4-2-3-1であっても、1トップにはまずはボールを収めて前線で起点になるプレーを求めている。
この点で考えると、今回も1トップには古橋ではなく、大迫が起用されるだろう。大迫は10月シリーズで負ったケガから11月3日のJリーグで復帰し、代表活動直前の8日のJリーグでは得点も決めた。完璧な状態とは言えないものの、コンディションは間違いなく上がってきている。
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