森保ジャパンの顔ぶれに数々の疑問。最重要の2戦に代わり映えしないメンバーで良かったのか (3ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • 佐野美樹●写真 photo by Sano Miki

 原口か南野がプレーしそうな左も、三笘薫(ユニオン・サン・ジロワーズ)のほうが適任だ。森保監督は五輪でも三笘を重用しなかったが、そうした過去はさっさと否定すべきである。両ウイングは、チームに活力をもたらしやすいポジション。各サイド2人選ぶなら、1人は新戦力に充てたい。

 左SBも長友にいつまでも先発で頼っているから後任が育たないのだ。筆者が推したくなるのは、鹿島アントラーズに復帰した安西幸輝だ。

 メスを入れるべき極めつきは1トップだ。森保監督は、先のオマーン戦、中国戦では大迫を2試合続けてフルタイム出場させているが、いただけない采配の典型になる。31歳のベテランストライカーを2試合続けて、しかも格下相手の試合に使う監督は、世界広しといえど、そういない。大迫が相変わらず、代えのきかない大エースとして君臨するようでは、日本のサッカーは進化しない。なぜ中国戦で、わざわざ追加招集したオナイウ阿道を使わなかったのか。

 今回も1トップ候補は、大迫とオナイウ阿道の2人だ。連戦を考えれば、もう1人選ぶべきだったのではないか。他方、右SBを3人も選ぶ必要はあったのか。

 2連勝、最悪でも1勝1分けでこの山場を切り抜けないと、森保ジャパンは予選の最後までもたないと思う。1点リードして5バックで逃げ切る、そんな後ろ向きの作戦を採用したとすれば、なお危ない。いまは怖いもの見たさの心境だ。

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