オマーン戦どころじゃない。W杯予選で忘れられない日本代表の試合「ワースト3」 (4ページ目)
このアメリカ大会のひとつ前、1990年イタリア大会の予選では、日本は一次予選で敗退し、本大会出場どころか、最終予選にも進出できていない。それを考えれば、日本が事実上初めてワールドカップ出場を現実的なものとしてとらえることができたのが、このときだったと言ってもいい。それだけに空前の盛り上がりを見せており、ショックも大きかった。
2位=日本1-1カザフスタン
1998年フランスW杯最終予選(1997年10月4日/カザフスタン)
満員の国立競技場で山口素弘の芸術的なループシュートで先制しながら、1-2の逆転負け。そんな韓国戦もワーストゲームのひとつだが、最終予選全体の悪い流れを決定的なものにしたという意味で、この試合の苦い記憶は鮮明だ。
セットプレーで幸先よく先制しながら、その後は消極的な戦いに終始。試合終盤、ボールへ寄せられなくなったところで同点ゴールを許す最悪の結末だった。失点の瞬間にGK川口能活が見せた、「何やってるんだよ!」と言わんばかりの怒気に満ちたアクションが印象深い。
その後に続く加茂周監督の解任も、この試合のネガティブな印象を強くしている。最終予選に対する世間の関心は現在以上に高く、決して大げさではなく、日本中に激震が走った試合だった。
3位=日本1-2UAE
2018年ロシアW杯最終予選(2016年9月1日/日本)
ダークホース相手にホームゲームで喫した逆転負け。最終予選の初戦だったため、大勢に影響はなかったが、単純にひとつの試合の負け方としては、相手との力関係を考えても、最終予選史上最悪のゲームと言ってもいいかもしれない。
UAEの逆転ゴールは、PKによるものとはいえ、うまくパスをつながれ、最後にドリブルで仕掛けられたところを止めきれず、ペナルティエリア内でファールを犯した結果である。アンラッキーでは片づけられない失点だった。
ボール保持率では上回りながら、決定機を作れず、逆にミスからカウンターを許し、ピンチを招く。こうした点において、先日行なわれたオマーン戦も、この試合とよく似ていた。オマーン戦もワースト3の次点と言うべき試合だろう。
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