グループリーグ3連勝の東京と敗退したリオ。五輪代表は何が変わったのか (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by JMPA

 また、鎌田大地は当時サガン鳥栖で異彩を放っていたが、メンバー外だった。鎌田も今やフランクフルトで活躍し、日本代表のエース候補だ。

 代表レベルで難渋を強いられた世代と言えるかもしれない。当時の代表監督だったヴァイッド・ハリルホジッチが不安定な采配を続け、リオ世代を取り込むのが遅れた。招集はしてもチームの骨格が定まらず、新鋭選手が活躍できる状況ではなかった。

 翻って、東京五輪の選手の多くが所属クラブで定位置を確保している。しかもメンバーの半数近くが欧州のクラブに所属。すでにフル代表での実績も重ね、戦いの老練さも見せる。時は満ちたか。

「ピッチ外のコミュニケーションなど、ネガティブな状況になった時にどうするかっていうところで、オーバーエイジとしての仕事が試されると思っています」

 遠藤はそう言う。まずは決勝トーナメント進出を決めた。リオ五輪を越えて、臥薪嘗胆だ。

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