岩渕真奈「経験したことがない苦しさを味わった」。東京五輪では「攻守でどれだけ自信を持てるかが大事」 (2ページ目)

  • 早草紀子●取材・文・写真 text&photo by Hayakusa Noriko

――それを体感できるのは、海外に出た選手だけですよね。

「それが目的というか、自分はさらに自信をつけたくて移籍を選んだんです。最初にドイツに移籍して、そこでの経験のおかげで、なでしこジャパンでもビビることなく、自信を持って試合に臨めるようになっていたんです。今まで、イングランド代表と対戦する時は『嫌だな』っていう気持ちがどこかにあったんですよね。だからこそ、次は自信を持って戦うためにも決断した移籍でした」

――移籍を決断した時は、まだオリンピックの対戦国は決まってなかったですよね? 第2戦はイギリス(イングランドを含む)になりましたが、自信を持って臨めそうですか?

「やっぱりイングランドは強いです(笑)! 100%の自信という訳にはいかないですけど、自分がやらなきゃという気持ちは他の対戦国以上に持つと思うし、イギリスの選手たちの特長は身に染みて感じたことなので、そういう情報部分はプラスにはなると思います」

――イギリスは強い、そう思わされる最大の要素とは?

「所属していたヴィラは強豪チームではありませんでしたが、それでも個人の能力が"速い""強い"と感じました。マンチェスター・シティやチェルシー、アーセナルの選手は、そこにうまさが加わっていて『え? どうやって勝つの?』って思わされる選手が揃っていました。それはドイツにいた時以上に感じましたね。

 イギリスの選手たちは国外のチームには出てないですし、アメリカの選手が移籍してきたり、オーストラリアの選手も10人前後いて、盛り上がっているリーグだと思います。資金の面でも男子チームもあってバックが強いので、これからもっと強くなる国であり、リーグであると思ってます」

――そんなイギリスチームに日本が挑む上で勝機を見出すとしたら?

「みんなで協力して、1人に対して2人でいくのは日本ならではです。協調性、考える力が日本人にはあるので、そこでいかに対抗して、全員でサッカーをできるか。そこを武器にしないといけないと思っています」

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