森保ジャパンの懸案事項。「ポスト長友」がミャンマー戦で見つかった!? (2ページ目)
ワールドカップ2次予選のミャンマー戦に先発出場した長友は、高いポジションを取って再三攻撃参加。ボランチを務めた守田英正が「(自分が)左の脇に下りて、佑都さんを上げて、拓実くんを中に入れることを意識した」と振り返ったように、南野との連係もスムーズで、22分にはオーバーラップからのクロスで2点目のゴールをアシストしている。
カウンターを受ける怖さをほぼ感じることなく、気持ちよく攻め上がれたという面はあるにしても、高いポジショニングとそこでの周囲との関わり方は的確だった。3月に行なわれた2試合で起用された佐々木翔、小川諒也との比較で言えば、出来のよさでは長友が上回っていた。
10-0で勝てるチームが相手なのだから、あのくらいはやれて当然。そうした見方もできるだろう。だが、3月の韓国戦にしてもスコアは3-0、モンゴル戦は14-0だ。長友だけが楽な状況でプレーしていたわけではない。
対戦相手のレベルが上がったとき、どれだけのことができるかが重要だと言うなら、むしろ過去に裏づけがあるだけ、長友に分があるとも言える。自身、「僕は今までの経験があるので、付加価値としてチームに提供できると思う」と語っているとおりだ。
2018年1月にインテルを離れ、トルコのガラタサライへと移籍した長友は、2018年ワールドカップが終わって以降も健在ぶりを見せていたが、2020年にガラタサライで登録外となり、公式戦に出場できない状況が続いていた。
このとき、長友は33歳。その後のキャリアは下降線の一途をたどるかに思われた。今季を前にフランスのマルセイユへと移籍はしたが、有り体に言えば、ベテランの経験を買われたバックアッパーとしての獲得だっただろう。
事実、長友本人も「9カ月くらい実戦から離れていたので、(今季の)前半戦はコンディションに苦労した」と明かし、こう語っている。
「(トルコリーグとは)スピード感、フィジカルレベルが明らかに違う。フィジカルコンディションが100%ではないなかで、(相手選手が)どう来るかイメージはできても体が反応しなかったり、相手がそれ以上のスピードやフィジカルを持っていたり、アダプト(適応)するのに苦労した」
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