日本代表の「最強のボランチコンビ」は? 識者たちがトップ3を選んだ (3ページ目)

  • スエイシナオヨシ●撮影 photo by Sueishi Naoyoshi

中山淳氏(サッカージャーナリスト)

1位=遠藤航&柴崎岳
2位=遠藤航&橋本拳人
3位=遠藤航&守田英正

 現在の森保ジャパンにおいて、2列目に匹敵するほどの激戦区と化しているのが、ボランチだ。シュトゥットガルトで成長を遂げた遠藤航と、サンタ・クララに移籍したことで進化を遂げた守田英正の存在が、その主な要因と言える。

 これまで森保一監督は、たとえ所属クラブで出場機会がなかったとしても、一貫して柴崎岳を絶対的なファーストチョイスとしてきた。しかし、その柴崎がレガネスで停滞している現状と、昨年からの代表戦6試合で見せた遠藤のパフォーマンスを鑑みれば、もはやボランチの軸は遠藤に変わりつつある。

 あとは、遠藤と誰をボランチで組ませるか、という問題だけだ。ここでは、1位に柴崎、2位にロシアのロストフでプレーする橋本拳人としているが、あくまでもそれは便宜上の順番であり、状況によって使い分けるのがベターだと考える。そういう意味では、両者は同列だ。

 例えば、チームとしてより攻撃を意識する場合は、ゲームメイクの能力やパス供給力に長ける柴崎を、遠藤と組ませたい。逆に、格上と対戦する時など守備を強く意識する場合には、危険察知能力とボール回収能力が高い橋本と遠藤のコンビで、中盤の守備を強化。もちろん、試合の途中で両選手を使い分けることもできる。

 3月の2試合で上々のプレーを見せた守田は、まだ強豪相手のサンプルがないので3位としたが、まだまだ進化しそうな気配もある。ここに東京五輪世代の田中碧ら若手の突き上げがあれば、さらに競争は激化するはず。それも含めると、来年のカタールW杯のボランチコンビは、まだ混とんとしているのが現状だ。

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