2021.04.01

森保ジャパン2列目の最適解が見つかった。競争はさらに激化傾向

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

 今年の春の甲子園でも、ここまで点差のつく試合はなかったんじゃないか。取りも取ったり、14得点。まさに歴史的なゴールショーだった。

 戦前から実力差は明らかだったが、前回対戦で6−0だったことを考えても、ここまでの大量得点はさすがに予想できなかった。途中からモンゴルの選手がかわいそうと思えるほどの容赦のないラッシュは、取っても取っても手を緩めることのない日本の選手たちの集中力と向上心の高さによるものだろう。

今季の好調ぶりを代表でも見せた伊東純也 3月25日に行なわれた韓国戦のスタメンから代わったのは、両サイドバックのふたりのみ。当然、この試合(ワールドカップ・アジア予選)を見据えた一戦だったから、韓国戦のメンバーが主体となるのは予想できた。

 とはいえ、対戦相手の実力を踏まえれば、今後を見越したチャレンジのエッセンスを加えることも考えられた。とりわけ、攻撃のバリエーションを増やすためにもタレント豊富な2列目には、何らかの手が加えられるだろうと想像していた。

 ところが、森保一監督は左から南野拓実(サウサンプトン)、鎌田大地(フランクフルト)、伊東純也(ゲンク)と、韓国戦と同じ3人を並べた。ここに、指揮官の考えるひとつの最適解を見出せる。

 立ち上げ当初の森保ジャパンの2列目は、左から中島翔哉(アル・アイン)、南野、堂安律(ビーレフェルト)だった。技術とスピードに優れる猪突猛進型のこの3人は、高い推進力と即興的な連動性を駆使してゴールを量産。"ビッグ3"と称されるほどの期待感をもたらしていた。

 しかし、ケガや所属クラブで不遇をかこっている影響から中島が日本代表から遠ざかると、堂安にはU−24代表の活動も加わり、今回もそちらのチームに招集された(その後、ケガによって辞退)。代わって台頭したのは、鎌田と伊東。欧州で結果を残すこのふたりが、2列目の序列を一気に覆した格好だ。

 今回の2連戦で存在感を放ったのは鎌田だ。韓国戦ではカウンターから2点目を奪い、モンゴル戦でもクロスに合わせてゴールを決めている。